文章をまとめる影響 木下是雄『理科系の作文技術』

2017年6月10日

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ISBN-13:978-4121006240
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ツイートで短く簡潔に言いたいことをまとめているうちに、ふと思うこと。

【文章がわかりやすいと爽快】

こんな暑い日の昼下がり。もう何年も前のこと。辞書を執筆していらっしゃった先生の講義を聴いていた。

先生は文法を作ったり、言葉の意味を作ったりする専門家なので、マスコミで発せられる会話、書籍、論文、、、ありとあらゆる文章が気になってならないという。

考える速度がとても速いために、論文を書くにあたり、膨大な資料を蓄積し、上手にアウトプットする速度が速い。このため、先生の講義は、あらゆる角度から対象を観察し焦点を絞った深い講義内容で、いつも楽しみに聴くことができた。

楽しく聴ける講義はある共通点があった。「先生の言葉、文章が頭に入りやすい」ということ。

ある文章をおもしろい!と感じるとき理解しにくい文章ではなく、わかりやすい文章であることのほうが多い。専門性が高い内容の文章や、翻訳された文章を読むときなどに、一番それを感じる。

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【文章に向かい合うと対人関係にも影響】

受験のため、10代は文章を「要約する」ことを繰り返していた。あるとき、要約することが苦ではなくなったときに本を読むスピードが、少し速くなった。

すると、人が発する会話を聴いていると、相手が何を言いたいのか心の中で、まとめるようになった。相手が発する言葉と自分が発する言葉との間の微妙な時間も違ってきたように感じた。

会話の微妙な「間(ま)」は、相手との微妙な「ずれ」を生じさせる。

社会は、さまざまな教育環境で育った人たちの集まりであり、会話の内容、「間」の取り方も多種多様である。その中でいかに自分を確立させ、コミットメントしていくかを無意識に考え、解決していくか、が「世渡り」の一つともいえる。

文章を読んだり、書いたり、まとめたりすることは対人関係を築く上で、実はかなり基礎になっていたりするのでは?と思っている。

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経験論だけ恐縮ですが、いつも思っていることを書いてみました。

また、仕事に戻ります。パソコンの横には、ニッキ飴。のどにほどよい潤いを与えます。世渡りが下手な私が、決して申し上げることではございませんでした(微笑)

木下是雄『理科系の作文技術』(中央公論新社、1981年)には、文章構成力を鍛える「樹形図」、事実と意見を分けることの重要性について触れられています。読み手に親切な文章表現の心がけ。色褪せない古典として永遠に読み継がれることを願っています。