幾何で異次元にタッチ〜マーカス・デュ・ソートイ『シンメトリーの地図帳』

2017年6月10日

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ISBN-13:978-4105900816
ISBN-13:9784105900816
ISBN-10:4105900811

納屋の掃除中、約50年前の数論の本が出てきました。行列、複素数、微積分について書いてあります。

先日、マーカス・デュ・ソートイ『シンメトリーの地図帳』(新潮社,2010年)を読むと、複素数が出てきて懐かしく感じました。群論を中心とした幾何で、異次元の謎に迫る様子はノンフィクションミステリーのようです。

歴史に残る数学者の数奇な運命をたどっていたかと思えば、オックスフォード大学で数学を研究する著者の勤務スタイル(日常の感情)に戻ったり、と過去と現在が交互に描かれている点で読者を飽きさせません。

最も印象に残ったのは、正12面体は大変強力な多面体で、生体に関与していることと、もうひとつは、見えない世界(次元)を数字で表し、その無限な次元に接することができるのが数学のおもしろさということです。

ある音楽と建築の偶然(否、必然?)の類似、数の規則的な出現など、バラバラに見えていたことが、線になって紐づけられていく瞬間の感動を本著がわかりやすく教えてくれます。

さらに、この数字に関する心躍る発見が、実際私たちの実生活にどのように役立っているのかについて、数学者が持つべきスタンスについても少し触れられています。

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外を歩いていましたら、明け方は、「洗剤」の香り、夕方は、どこからともなく「カレー」の おいしいにおいがしてきました。草木の香りもホッとしますが、こうした生活の香りも落ち着きます。