やよい青色申告オンラインで確定申告 個人事業主の開業と開始仕訳

2019年2月21日

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目次



会計ソフトは、頻繁に見たり、使ったりするものだから、気持ちよく使えるものがよい。仕訳が日々の生活にとけこむぐらい自然なものであってほしい。

筆者は、会計事務を経験しており、複数の会計ソフトを使用してきた。使用ソフトはいずれも、パソコンにインストールするタイプであり、オンラインで仕訳記録を管理する「クラウドタイプ」の会計ソフトは、これまで使ったことがなかった。

自身の個人事業開業にともない、確定申告が必要になったため、会計ソフトを選ぶことに。そこで、クラウド確定申告ソフトで利用シェアが高い「やよいの青色申告オンライン」を使ってみた。

macOS Mojaveに対応しており(2019年1月18日)、使用環境が変わっても、インターネットにつなげれば、いつでもどこでも、データを閲覧できる。

定申告方法の更新に応じて、ソフトも自動更新。バージョンアップの管理もしやすい。

使いやすい7つの特徴

仕訳に自信がない状態でも、丁寧に仕訳をサポートしてくれる、7つの使いやすさを挙げてみる。

仕訳入力画面

・かんたん取引入力画面

1、仕訳画面で、入力箇所・ボタンが画面左上に寄せられている。スクロールする、探す時間を省ける。

2、取引日が、左上に位置している。複数行にわたる入力箇所があると、入力開始位置が左に揃っているため、入力してきた箇所、入力する欄がわかりやすい。

3、仕訳後に続けて、同じような仕訳を入力したい時は、「同じ取引を続けて登録」にチェックを入れると、新規に入力する際、直前の入力仕訳がコピー、自動入力される。

4、伝票の種類を変更しやすい。収入、支出、振替の入力をタブの切り替えですばやく入力できる。(かんたん取引入力画面)

5、現金出納帳、売掛帳、買掛帳など、帳簿別に閲覧しやすい。入力画面の上部に検索窓が並んでいる。(かんたん取引入力画面)

6、事業用と個人用の口座・クレジットカードの登録。支出を事業用か個人用か用途に応じて仕訳しやすいように登録できる。

7、業時の開始仕訳、固定資産・繰延資産の減価償却、棚卸資産の決算仕訳、家事按分など、いつ何をしなければならないかわかる。最適な仕訳のタイミングに誘導するしく

仕訳

仕訳は直感的でわかりやすい仕様となっている。

編集する、コピーする、削除する

「仕訳の一覧」の仕訳したい行を選択して、「編集」または「コピー」または「削除」ボタンを押す。複合仕訳で、削除したい仕訳だけを削除ボタンで削除できる。数の仕訳を一括して編集、コピーすることはできないが、一括削除はできる。

よく使う仕訳を登録

「仕訳の一覧」の仕訳したい行を選択して、「く使う取引に登録」ボタンを押す。同じような仕訳が発生した場合、仕訳一覧から選択すると自動入力できる。

去の仕訳を探す

「絞り込み」ボタンを押す。勘定科目、摘要など探したいキーワードで過去の仕訳を探せる。

口座・クレジットカードを登録

口座・クレジットカードの明細を自動的に取り込むと、仕訳忘れも少なくなり、明細と仕訳の照合をしやすい。

個人事業主であれば、事業用と個人用が混在する明細になることもあり、用途別に仕訳を変える必要がある。訳しやすく、残高が調整できるように口座を登録できる。以下は、登録したい金融機関の登録手順。

事業用口座・クレジットカード

ニューの「口座・カードの設定」から、事業用の口座とカードを登録する。ここで登録することで、事業だけの残高を計上できる。

個人用口座・クレジットカード

個人用口座・クレジットカードは、メニューの「口座・カードの設定」では登録しない。残高を計上しないようにするため。個人用の口座とカードは下記、明細を自動で取り込む設定で登録する。

業用口座と個人用口座の明細を、自動的に取り込む設定をしていく。この機能を「スマート取引取込」という。

スマート取引取込の動作環境

スマート取引取込のシステム要件は、「Microsoft Windows 10 / Microsoft Windows 8.1 / Microsoft Windows 7 ただし、Windows RT8.1 / 7 SPなしは除く。日本語OSが稼働するパーソナルコンピューター インテル Core™ 2 Duo以上または同等の性能を持つプロセッサ、Webブラウザは、Microsoft Edge / Microsoft Internet Explorer 11 / Mozilla Firefox / Google Chrome いずれも最新版。」(2019年2月17日現在)

筆者は、macOSで最新バージョンのChromeを使用しているため、口座の明細を自動で取得できないとあきらめかけた。

結論から言うと、macOSでも、下記のスマート取引取込で、弥生のサービス「口座連携」設定はできたし、明細は取り込める。

ただし、スマート取引取込の「未確定の取引」に取引が表示されない…! という現象は起きた。

対処方法として、「未確定の取引」画面の上部の取り込み対象の日付を確認し、更新ボタンを押す。「検索された条件に一致する取引がありません。」という表示のまま明細が取得できない場合は、手動で明細を更新し取り込む。詳しくは、下記「弥生の「口座連携」で明細が取得できない場合」を参照。

弥生の「口座連携」から明細を手動で取得後、取引画面のメインメニュー「スマート取引取込」の「未確定の取引」画面に戻り更新すると、明細が反映された。

… 明細を取り込む度に、口座連携の設定画面を開き、手動で取り込むのはかなり手間に感じる。macOSのChromeで「自動」で明細を取得するには、弥生の「口座連携」ではなく、座情報一括管理サービスのZaim、Moneytreeなどと連携し、スマート取引取込に取引が自動で表示されるものを選んでいく方がよいかもしれない。Zaimと連携してみると、明細を自動取得できた。

スマート取引取込と口座連携

スマート取引取込と弥生のサービス「口座連携」を紐付けて、口座・カード明細を自動取得する設定方法。

メニュー「スマート取引取込」

メニュー「サービスの連携」

連携先を追加

連携するサービスの追加。口座・カードの明細を取得するため、弥生のサービス「口座連携」、弥生とは別サービスになる口座情報一括管理サービス「MoneyLook」「Moneytree」「Zaim」のいずれかと連携す

弥生の「口座連携」で明細を取得

上記の連携するサービスの中に、弥生の「口座連携」がある。これを選択し、新規口座登録後、「口座連携の設定」画面で口座・クレジットカードを登録する。

メニュー「登録金融機関一覧」

「新規口座登録」ボタン

登録したい金融機関の口座・カード会社を登録する。

金融機関の口座を登録後、左メニューの「スマート取引取込」を押して、連携済みのサービス一覧に戻る。

各金融機関の左の鉛筆マークを押すと、「サービス取得の設定」というダイアログボックスが開かれる。

取引手段(勘定科目と補助科目)、取得開始日、主な用途(事業用か個人用)を設定。

例1) 事業用口座の場合は、取引手段(勘定科目を普通預金、補助科目を銀行名)、取得開始日を期首または開業日、主な用途(事業用)

例2) 人用口座の場合は、取引手段(勘定科目を事業主借、補助科目を銀行名)、取得開始日を期首または開業日、主な用途(個人用)

弥生の「口座連携」で明細が取得できない場合

金融機関から明細を自動取得できないこともある。

  • 非推奨のシステム要件でスマート取引取込を使っている。
  • 登録した金融機関がメンテナンス中だった。
  • キーワードの入力が必要で金融機関に自動ログインできなかった。

対処方法1) 上記、スマート取引取込の動作環境を参照。
対処方法2) 手動で明細を取得する。取引入力画面(メインメニュー)の「スマート取引取込」→ 設定メニューの「サービスの連携」→ 連携済みのサービス一覧の中の「口座連携」のタイトル文字横のプルダウンを押す →「取得の設定を行う」を選択し、ログイン後、弥生の口座連携の設定画面に進む。

カードの明細を再取得したい時は、弥生の「口座連携の設定」画面の「カード総合明細」に進む。

登録口座一覧で、明細を取得したいカード会社にチェックを入れ、「カード明細更新」ボタンを押す。

面下部の「明細」に明細の取り込みを確認してから、左メニューの「スマート取引取込」→「連携済みのサービス一覧」画面が表示 → メニュー「未確定の取引」の更新ボタンを押す。

期首・期末の仕訳

開業時にしなければならないことは、開業にかかった費用、開業時の残高の計上。このような期首・期末の仕訳は、下記に挙げる項目を設定することで手動で仕訳を入力することなく自動計上される。

首、開業時、期末の仕訳」をどうやって仕訳していけばいいか判断に迷わずに済む。

固定資産・開業費の登録

開業時に保有していた資産で、10万円以上の資産は固定資産として、また、業にかかった費用で、10万円未満の費用は繰延資産として計上。「固定資産の登録」で固定資産か繰延資産を選択して設定。

残高・元入金

「口座・カードの設定」で口座を設定した後、「残高の設定」で開業時の残高を設定。

流動資産、固定資産、負債、資本のタブを切り替えて入力。最後に資本のタブで、「元入金を自動計算」ボタンを押し、登録。すると、開業後に初めてする仕訳の「元入金」に関する仕訳が確定することになる。これは仕訳帳には表示されない。やよい青色申告オンラインでは、訳の入力で「元入金」を手動入力できないので、二重計上を防げる。以下に記載の棚卸、家事按分も、仕訳の入力で手動入力できない。

棚卸資産

期首と期末の在庫商品の金額の差分から売上原価を計上。仕訳の入力で、売上、仕入として仕訳してきた結果、メニューの「確定申告」の「売上・仕入」の画面で反映されている。

例) 業時、開業前から存在するものを仕入商品とする場合、貸方を仕入、借方を事業主借にして開業日に仕入れたとして計上する。

家事按分

1回分の支出のうち、事業用と個人用が混在すると、それらを用途別に分ける必要がある。通常、すべて仕訳が終わった期末にまとめて分ける。確定申告書類を作成する手順の中に、按分項目がある。このため、按分するタイミングを適切に誘導してくれる。さらに、按分したほうがよいとされる支出に対して、勘定科目を列挙されるので、どれを按分すればよいか悩まなくてよい。

水道光熱費、通信費、支払手数料、消耗品費、荷造運賃、地代家賃、利子割引料、税理士・弁護士報酬など分対象として表示された。

支出の勘定科目別に、事業に使用した分を整数値で入力。

繰越処理

繰越処理については、「やよい青色申告オンラインの繰越処理方法 青色申告決算書作成完了後」に詳細をまとめた。

以上、会計ソフトを使い始める前に不安に思っていた仕訳作業は、事なきを得た。この他にも、Misocaという請求書作成業務の外部サービスと連携することもでき、請求書に関わる仕訳忘れなどのミスを減らせる。

Misoca以外に連携できるサービスとして、弥生レシート取込、MoneyLook、Zaim、Moneytree、Airレジ、スマレジ、MakeLeaps、STREAMED、Staple for 弥生、ユビレジ、Uレジ FOOD、ぐるなびPOS+、ScanSnap Cloudがある。

料金プラン

セルフプランとベーシックプランがある。両方とも有償プランとなっている。

無料体験版として最大2ヶ月間、試用することもできる。ただし決算・申告機能は使えないため確定申告書類作成を体験できない。償プランに無償キャンペーンが適用されている場合は、これらの機能が使えるので、とてもお得な新規登録チャンス。

2019年3月15日まで無償キャンペーン

セルフプランは、2019年3月15日までに申し込むと、初年度無償になる。ベーシックプランは、通常価格の半額の初年度6000円(税抜)になる。通常、税抜価格でセルフプランは8000円、ベーシックプランは12000円。

支払い方法は、クレジットカードと口座振替決済から選べ、1年分をまとめて支払う。

セルフプラン、ベーシックプラン共に、青色申告に必要なすべての機能が利用でき、ベーシックプランだけは、電話・メール・チャットサポートに対応している。

セルフプランは文字通り、自分でがんばらなければいけないのか(悩)と思ってしまうが、やよい会計のウェブサイトには不明なことを解決に導くサポートページが公開されている。簿付けでわからないことがあれば、会計士・税理士の監修を受けたFAQページで検索すると、仕訳の例がみつかる。ソフトの使い方も、知りたいことだけを読める工夫が見られる。

他社の会計ソフトからの乗り換え

やよいの青色申告オンライン」で確定申告を始めたいと思っても、「他社のソフトで仕訳をしてきたし、乗り換えもめんどうだな」と思われるかもしれない。

他社で記録してきた仕訳データは、やよい会計にインポート(取り込むことが)できることもある。お使いの会計ソフトが、やよい会計用にデータをエクスポート(取り出すことが)できる仕様であれば、乗り換えも難なくできてしまう。

やよい会計にデータを取り込む前に、他社ソフトで設定していた補助科目などを、やよい会計に登録しておくと、エラーが起きにくくなる。取り込めないデータは、その旨警告してくれるので原因を把握しやすい。

初めて使うクラウド会計ソフトに期待することは、「わからないことがわからないために起きるミス」を防いでくれること。

結果的にやよいの青色申告オンラインになった。

確定申告書類を作成できる有償プランは、2019年3月15日までに申し込むと、初年度無償または半額になる。

確定申告のシーズン。ポストに税務署から確定申告の書類が届いた。慌てず悩まず、申告できますように。